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住環境

住宅改修と福祉用具の使い分け

Published
作成日: 2026年7月7日
Updated
最終更新日: 2026年7月9日

手すりの設置など、住宅改修と福祉用具レンタルのどちらで対応すべきか迷う場面は多くあります。それぞれの特徴と使い分けの考え方を、あわせて丁寧に整理して分かりやすく解説するガイドです。

01手すりやスロープは選べる場合がある

手すりや段差解消のためのスロープは、工事を伴う住宅改修としても、工事不要の福祉用具レンタルとしても対応できる場合があります。どちらを選ぶかによって、費用の仕組みや使い勝手が変わってきます。

福祉用具レンタルの基本的な考え方については福祉用具貸与とは?レンタル対象の13種目と利用の仕組みの記事もあわせてご覧ください。

この記事では、住宅改修と福祉用具レンタルをどう使い分ければよいか、判断のポイントを整理します。

どちらか一方に決めつけず、住まいの状況や身体の状態に合わせて柔軟に選ぶことが大切です。この記事を通じて、判断の基準をしっかりと整理していきましょう。

次の章から、それぞれの特徴を具体的に見ていきましょう。

判断に迷ったときは、一人で抱え込まず、専門家に相談することも忘れないでください。

それぞれの特徴を知ることで、自分たちの住まいに合った選択がしやすくなります。

家族全員で情報を共有しながら、納得のいく方法を選んでいきましょう。

迷ったときは、まず福祉用具専門相談員に相談してみることをおすすめします。

専門家の視点を借りながら、最適な組み合わせを見つけていきましょう。安心して選択できるよう、情報を丁寧に整理していきます。

02住宅改修の特徴

住宅改修と福祉用具レンタルの違い

工事によって固定される

住宅改修は、手すりの取り付けなど、工事によって住まいに固定される形の対応です。しっかりとした強度が必要な場面に向いています。

支給限度基準額が生涯で一定

住宅改修費の支給限度基準額は、区分支給限度額や特定福祉用具販売の限度額とは別に、原則として生涯で一定の金額が設定されています。詳しい制度の内容は市区町村に確認しましょう。

事前申請が必要

住宅改修は、工事着工前に市区町村への事前申請が必要です。無申請で工事を進めると、保険給付の対象外になることがあるため注意が必要です。

退去時に原状回復が必要な場合がある

賃貸住宅の場合、退去時に原状回復を求められることがあります。持ち家か賃貸かによって、改修のしやすさが変わってきます。

改修内容の記録が残る

住宅改修は工事の記録が残るため、将来的に売却や賃貸に出す際にも、改修履歴として活用できることがあります。

素材や耐荷重の選択肢

住宅改修による手すりは、素材や耐荷重を細かく選べる場合があります。体重や使用頻度に応じて、適切な仕様を選ぶことができます。

業者選びのポイント

住宅改修を依頼する業者は、介護保険の指定を受けた事業者から選ぶ必要があります。ケアマネジャーに紹介してもらうと安心です。

申請から着工までの期間

住宅改修は事前申請から工事着工まで一定の期間がかかります。急ぎで対応したい場合は、この期間もしっかりと考慮に入れておきましょう。

03福祉用具レンタルの特徴

工事不要ですぐに使える

福祉用具としての手すりやスロープは、工事を伴わずに設置できるため、申請から利用開始までのスピードが速いという特徴があります。

身体状況の変化に合わせやすい

レンタルであれば、身体状況が変化した際に、別の福祉用具に切り替えることが比較的容易です。固定された住宅改修に比べて、柔軟性があります。

区分支給限度額の対象

福祉用具レンタルは、住宅改修とは別枠の区分支給限度額の対象となります。他の介護保険サービスとの兼ね合いも考慮する必要があります。

賃貸住宅でも導入しやすい

工事を伴わないため、賃貸住宅でも比較的導入しやすい点も、福祉用具レンタルのメリットです。

返却時の負担が少ない

不要になった際は、事業所に返却するだけで済みます。工事による原状回復の手間がかからない点も、レンタルならではのメリットです。

メンテナンスは事業所が対応

レンタル品の不具合やメンテナンスは、契約している事業所が対応してくれます。自身で修理を手配する必要がない点も安心材料です。

試用期間を設けやすい

福祉用具は、短期間の試用から始められる場合があります。実際に使ってみてから本格的な導入を判断できるのは、レンタルならではの大きな利点です。

複数用具の同時レンタル

手すりだけでなく、スロープや歩行器など複数の福祉用具を同時にレンタルすることも可能です。生活動線全体を見渡して検討しましょう。

季節ごとの調整も可能

積雪地域では、冬場だけスロープをレンタルするなど、季節に応じた調整もしやすいのがレンタルの利点です。

04どちらを選ぶかの判断基準

長期的に必要か、一時的か

長期間にわたって同じ場所で同じ機能が必要な場合は、住宅改修による固定が向いています。一方、身体状況が変わりやすい時期は、福祉用具レンタルの方が柔軟に対応できます。

持ち家か賃貸か

持ち家であれば住宅改修も選びやすいですが、賃貸住宅の場合は、原状回復の観点から福祉用具レンタルが選ばれることが多くあります。

設置場所の構造

壁の強度や下地の状況によっては、住宅改修による手すり設置が難しい場合もあります。福祉用具の据え置き型手すりであれば、床面に設置できるものもあります。

費用の限度額の使い方

住宅改修費と福祉用具の限度額は別枠であるため、両方をバランスよく組み合わせることも選択肢の一つです。

将来的な身体状況の見通し

今後の身体状況の変化が予測しにくい場合は、固定的な住宅改修よりも、柔軟に調整できる福祉用具レンタルの方が無難な選択になることがあります。

同居家族の意見も踏まえる

同居している家族が使う場面も考慮し、家族全体にとって使いやすい選択かどうかも判断材料に加えましょう。

介護保険外の選択肢との比較

介護保険を使わない自費でのリフォームや福祉用具購入という選択肢もあります。予算や優先度に応じて、保険内外の選択肢を比較することも一つの視点です。

近隣とのバランス

集合住宅の場合、廊下や共用部分への手すり設置には管理組合の許可が必要になることがあります。個別の住戸内であれば福祉用具レンタルの方がスムーズなこともあります。

事前に確認しておくことで、後から慌てずに、落ち着いて対応できます。

05併用するケースもある

玄関は改修、室内はレンタルという組み合わせ

頻繁に使う玄関の上がり框には住宅改修で手すりを設置し、室内の移動には据え置き型の福祉用具を活用するなど、組み合わせて使うケースもよく見られます。

福祉用具専門相談員との連携

住宅改修と福祉用具レンタルを組み合わせる際は、福祉用具専門相談員と住宅改修の事業者が連携して、住まい全体のバランスを見ながら提案してくれることが一般的です。

ケアマネジャーによる調整

どちらをどう組み合わせるかは、ケアマネジャーが全体の調整役を担います。まずはケアマネジャーに相談してみましょう。

費用対効果を踏まえた判断

頻繁に使う場所は住宅改修で確実に対応し、使用頻度が低い場所は福祉用具でカバーするなど、費用対効果を踏まえた判断も一つの考え方です。

段階的な導入という考え方

まずは福祉用具レンタルで試してみて、本当に必要だと分かった箇所だけ住宅改修に切り替えるという、段階的な進め方も有効です。

見た目や生活感への配慮

住宅改修は見た目に影響することがあるため、生活感を重視する家庭では、目立ちにくい福祉用具を選ぶという判断もあります。

予算配分の工夫

限られた予算の中で、優先度の高い箇所から住宅改修を行い、残りは福祉用具でカバーするという配分の工夫も検討してみましょう。

専門職チームでの検討

ケアマネジャー、福祉用具専門相談員、住宅改修事業者が一堂に会して検討する機会を持てると、より整合性の取れた提案を受けやすくなるでしょう。

06判断に迷ったときの相談先

福祉用具専門相談員への相談

福祉用具でどこまで対応できるかは、福祉用具専門相談員に相談するのが基本です。実際の住環境を見てもらいながら、具体的な提案を受けられます。

住宅改修の事業者への相談

工事による対応を検討する場合は、住宅改修を扱う事業者に相談し、見積りを取ってみましょう。

理学療法士・作業療法士の意見

身体の動かし方や将来的な状態変化を踏まえたアドバイスは、リハビリの専門職からも得られます。ケアマネジャーを通じて連携を依頼してみましょう。

両方の見積りを比較する

最終的にどちらを選ぶか迷う場合は、住宅改修と福祉用具レンタルの両方で見積りを取り、費用や使い勝手を比較検討することをおすすめします。

地域包括支援センターへの相談

どこに相談すればよいか分からない場合は、地域包括支援センターに相談することもできます。制度全体を見渡した立場からアドバイスを受けられます。

セカンドオピニオンの活用

一つの意見だけで決めず、複数の専門職から意見を聞くことで、より納得感のある判断がしやすくなります。

相談前の情報整理

相談に行く前に、困っている場面や希望する条件を簡単にメモしておくと、専門家とのやり取りがスムーズになります。

過去の相談実績を聞く

福祉用具専門相談員や住宅改修事業者に、過去の類似事例について聞いてみるのも参考になります。実際の対応例を知ることで、判断材料が増えます。

比較検討の時間を十分すぎるくらい確保することをおすすめします。

07見直しのタイミング

身体状況の変化時

身体状況が変化したタイミングで、住宅改修と福祉用具のバランスを見直すことも大切です。以前は不要だった手すりが、今は必要になっているかもしれません。

引っ越し・住み替え時

引っ越しや住み替えの際は、これまでの住宅改修がそのまま活かせないことがあります。新しい住まいに合わせて、あらためて検討し直しましょう。

福祉用具レンタルの変更タイミング

福祉用具レンタルを変更する目安については福祉用具レンタルを変更するタイミングの記事も参考にしてください。

定期的な住環境の見直し

一度決めた住宅改修や福祉用具の組み合わせも、定期的に見直す機会を持つことで、その時々の身体状況に合った住環境を保つことができます。

家族構成の変化への対応

同居家族が増えたり減ったりするタイミングでも、住環境の見直しを検討する良い機会になります。

日頃からの声かけ

日常生活の中で、本人が使いにくさを感じていないか、家族が日頃から声をかけて確認しておくことも、見直しのきっかけになります。

福祉用具専門相談員による定期訪問

事業所によっては、定期的に自宅を訪問し、福祉用具の使用状況を確認してくれるサービスもあります。積極的に活用してみましょう。

改修後の使い勝手の確認

住宅改修を行った後も、実際に使ってみて不便な点がないか確認しましょう。必要であれば、追加の福祉用具でカバーすることも検討できます。

無理のない範囲で、定期的な点検を心がけていきましょう。

08まとめ——柔軟性と固定性のバランスで選ぶ

住宅改修と福祉用具の使い分けのポイントを整理します。

住宅改修が向いている場合

  • 長期的に同じ場所で使う、持ち家、しっかりした強度が必要

福祉用具レンタルが向いている場合

  • 身体状況が変わりやすい、賃貸住宅、すぐに使い始めたい

併用という選択肢

  • 玄関は改修、室内はレンタルなど、組み合わせて使うケースも多い

相談先

  • 福祉用具専門相談員、住宅改修事業者、ケアマネジャーに相談し、比較検討する

どちらか一方に決めつけず、住環境や身体状況に合わせて柔軟に組み合わせることが大切です。まずは福祉用具専門相談員に相談し、実際の住まいを見てもらいながら判断していきましょう。介護ようひんさーちでは、住所から営業エリアに対応した事業所を探すことができます。

住まいと身体状況の両方を踏まえながら、無理のない選択をしていきましょう。

専門家と相談しながら、住まいと身体状況の両方に合った最適な組み合わせを見つけていってください。

住まいの安全性を高めることは、日々の生活の安心感にも直結します。焦らず、じっくりと検討していきましょう。

介護ようひんさーちを活用し、住まいに合った事業所を見つけてください。

選択に迷ったら、遠慮なく専門家に相談することをおすすめします。

FAQ

このガイドのよくある質問

長期的に同じ場所で使うなら住宅改修、身体状況が変わりやすい時期や賃貸住宅であれば福祉用具レンタルが向いています。設置場所の壁の強度によっても選択肢が変わるため、福祉用具専門相談員に相談して判断することをおすすめします。迷ったら両方の見積りを比較しましょう。 両方の見積りを取り、費用面と使い勝手を実際に比較することが判断の近道です。
はい、住宅改修費の支給限度基準額と、福祉用具レンタルが対象となる区分支給限度額は別枠です。両方をバランスよく組み合わせて活用することができるため、それぞれの限度額を意識しながら、ケアマネジャーと一緒に計画を立てましょう。 限度額の残額はケアマネジャーに確認しておきましょう。 限度額を使い切らないよう、計画的に活用することが大切です。
賃貸住宅でも住宅改修は可能ですが、退去時に原状回復を求められる場合があります。大家や管理会社への事前確認が必要になることも多いため、工事不要な福祉用具レンタルの方が選ばれやすい傾向にあります。事前の確認を忘れずに行いましょう。 契約書の条項も事前に確認しておくと安心です。 疑問点は早めに解消しておくと安心です。
はい、玄関には住宅改修で手すりを設置し、室内には据え置き型の福祉用具を活用するなど、組み合わせて使うケースはよくあります。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員が、住まい全体のバランスを見ながら提案してくれます。 住まい全体のバランスを踏まえて計画を立てましょう。 バランスの取れた住環境づくりを目指しましょう。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

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