玄関は、靴の脱ぎ履きと上がり框(あがりかまち)の昇降という、性質の異なる二つの動作が同時に発生する場所です。この二つが重なるため、家の中でも特に転倒のリスクが高い場所のひとつとされています。
上がり框の高さは住宅によって大きく異なり、数センチ程度のものから、20センチを超えるものまでさまざまです。高さによって、必要な対策も変わってきます。
この記事では、玄関の段差に使える主な福祉用具(手すり・スロープ・踏み台)の組み合わせ方の考え方を整理します。個別の用具の詳しい選び方については、関連記事の手すりを置く場所の考え方や、レンタルスロープの選び方のガイドもあわせてご覧ください。
玄関は来客時の動線にもなるため、家族だけでなく、来訪者にとっても分かりやすく安全な配置を意識することが大切です。この記事の内容は2026年7月時点の制度にもとづいています。最新情報は厚生労働省の公式情報でも確認してください。段差の高さ、体の状態、生活スタイルによって最適な組み合わせは変わるため、専門職への相談を前提に読み進めてください。
特に、退院直後や、体調を崩した直後など、身体状況が急に変化したタイミングでは、それまで問題なく使えていた玄関が急に危険な場所に感じられることがあります。そうした変化に気づいたら、我慢せずに早めにケアマネジャーへ相談することをおすすめします。玄関の安全対策は、生活全体の安心感にも大きく影響します。
一つずつ、着実に対策を進めていきましょう。
次の節から、具体的な対応方法を見ていきましょう。

