福祉用具というと、介護を受ける本人のための道具というイメージが強いかもしれません。しかし、移乗介助用のリフトや体位変換をサポートする用具など、介助する家族自身の身体的な負担を大きく減らせる福祉用具も数多く存在します。
家族による介護では、特に「移乗」(ベッドから車いすへの移動など)や「体位変換」(寝ている姿勢を変える)といった動作で、腰や肩を痛めてしまう介護者が少なくありません。厚生労働省の調査でも、家族介護者の身体的負担は介護継続の大きな課題として挙げられています。
この記事では、介助する家族自身の負担を減らすという視点から、検討する価値のある福祉用具を整理します。介助を受ける本人の状態に応じた用具選びについては、片麻痺のある方向けの福祉用具の記事もあわせてご覧ください。
この記事の内容は2026年7月時点の制度にもとづいています。制度は今後も見直される可能性があるため、最新情報は厚生労働省の公式情報でも確認してください。
介助を続けるうえで、本人の生活の質を保つことはもちろん重要ですが、介助する家族が体調を崩してしまっては、介護そのものが続けられなくなってしまいます。介助者自身の負担を早めに減らすことは、結果的に本人にとっても安定した介護環境を保つことにつながります。
本人の自立支援と介助者の負担軽減は、対立する目標ではありません。むしろ、本人ができることを増やし、介助者が無理な動作をせずに済む環境を整えることは、両者にとって望ましい方向性といえます。福祉用具は、そのための有効な手段の一つです。

