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介護ようひんさーち
品目別の選び方

認知症の方の安全を考える福祉用具——徘徊感知機器の役割と限界

Published
作成日: 2026年7月7日
Updated
最終更新日: 2026年7月9日

認知症の方の安全を支える福祉用具の考え方を解説。認知症老人徘徊感知機器の仕組みと限界、住環境の整え方、他の福祉用具との組み合わせ、家族の見守りとの役割分担まで、専門職と連携しながら考える視点を整理したガイドです。

01認知症の方の安全は、複数の視点から考える

認知症の進行に伴い、外出時に道に迷う、家の中で予期しない行動をとるといった場面が増えることがあります。こうした状況に対して、介護保険には認知症老人徘徊感知機器という対象品目があり、これは福祉用具貸与の対象です。

ただし、この用具は「見守りを完全に代替するもの」ではなく、あくまで気づきを助ける道具という位置づけです。福祉用具だけに頼るのではなく、住環境の整え方や、家族・地域による見守りと組み合わせることが、実効性のある安全対策につながります。

この記事では、徘徊感知機器の仕組みと限界、住環境の整え方、他の福祉用具との組み合わせ方を整理します。認知症の方の生活全体を支える視点については、ケアマネジャーとの相談を通じて、総合的なケアプランを検討することをおすすめします。

この記事の内容は2026年7月時点の制度にもとづいています。制度は今後も見直される可能性があるため、最新情報は厚生労働省の公式情報でも確認してください。

認知症の進行は一人ひとり異なり、必要な対策も時期によって変化します。「これさえあれば安心」という単一の解決策はなく、複数の視点を組み合わせながら、状況に応じて見直していく姿勢が大切です。困ったときは一人で悩まず、身近な専門職に相談してみてください。

次の節から、具体的な用具と組み合わせ方を見ていきましょう。

遠慮は不要です。

一つずつ、着実に取り組んでいきましょう。お気軽にご相談ください。

02認知症老人徘徊感知機器とは——気づきを助ける仕組み

認知症老人徘徊感知機器の仕組みを示す図。センサーが玄関や居室の出入りを検知し、家族の端末に通知することで、外出そのものを防ぐのではなく気づきを早めるという役割を整理

基本的な仕組み

玄関やベッド周辺にセンサーを設置し、認知症の方が特定の場所を通過したり離れたりしたことを検知して、家族の端末などに通知する仕組みです。

できること

夜間の徘徊や、家族が気づかないうちの外出を、より早く察知できるようになります。

できないこと

外出そのものを物理的に防ぐわけではありません。通知を受けても、実際に対応するのは家族や介助者です。また、通知が届いても、すぐに駆けつけられない状況もあります。

こうした限界を理解したうえで、「気づきを早める道具」として位置づけ、実際の見守り体制と組み合わせて活用することが大切です。過信は禁物です。

また、通知を受け取っても、家族が仕事や睡眠中ですぐに対応できない場合もあります。こうした限界を理解したうえで、地域の見守りネットワークや、近隣との協力体制もあわせて検討しておくと、より安心につながります。過信せず、複数の備えを持つことが大切です。

福祉用具専門相談員に、実際の生活パターンや、心配している具体的な場面を伝えることで、より適した商品を提案してもらえます。センサーの感度や、通知の方法(音、光、スマートフォンへの通知など)も商品によって異なるため、実際の生活スタイルに合ったものを選びましょう。

迷ったときは、複数の候補を比較検討する時間を惜しまないことが大切です。

実物を確認してから決めるのが安心です。気になる点は遠慮なくお尋ねください。

03住環境の整え方——転倒・事故の予防

認知症の方は、身体機能の低下と、認知機能の変化が重なることで、転倒などの事故のリスクが高まることがあります。

動線のシンプル化

家具の配置を分かりやすくし、迷いにくい生活動線を整えることが、混乱や事故の予防につながります。

危険物の管理

キッチンの火の元、階段など、事故につながりやすい場所への対策も検討しましょう。

手すり・スロープの活用

身体機能の低下に対しては、他の高齢者の場合と同様、手すりやスロープなどの福祉用具が役立ちます。関連記事の手すり・スロープ・歩行器の選び方のガイドもあわせてご覧ください。

照明の確保

見えにくさによる混乱を防ぐため、十分な照明を確保することも大切です。

これらは、福祉用具専門相談員や作業療法士に、実際の生活動線を見てもらいながら検討することをおすすめします。

また、季節や時間帯によって、混乱を招きやすい要因が変わることもあります。日中と夜間で異なる対策が必要になる場合もあるため、継続的な観察と見直しを心がけましょう。作業療法士からのアドバイスも参考になります。

また、慣れ親しんだ環境を大きく変えることは、かえって混乱を招く場合もあります。住環境を整える際は、本人にとって分かりやすさを保ちながら、安全性を高めるというバランスを意識することが大切です。急激な変化は避け、少しずつ調整していくことをおすすめします。

福祉用具専門相談員への相談は、決して大げさなことではありません。

無理のない範囲で、着実に進めていきましょう。

小さな異変も、見逃さないでください。

無理のない範囲で、少しずつ環境を整えていきましょう。

04他の福祉用具との組み合わせ

認知症の方の安全対策は、徘徊感知機器単体ではなく、複数の用具を組み合わせることでより実効性が高まります。

特殊寝台(介護ベッド)

ベッドからの転落を防ぐ、離床センサーと組み合わせるなど、寝室での安全対策に役立ちます。

手すり

身体機能の低下による転倒予防に加え、慣れた動線を保つことで混乱を減らす効果も期待できます。

車いす・歩行器

身体機能の状態に応じて、歩行や移動を支える用具も並行して検討されます。

これらの用具は、認知症の進行度や身体機能の状態によって、必要性が変わってきます。福祉用具専門相談員に、認知面と身体面の両方の状況を伝えて、総合的な提案を受けることをおすすめします。

これらの用具は、単独で導入するのではなく、認知症の方の一日の生活の流れ全体を踏まえて検討することが大切です。福祉用具専門相談員だけでなく、ケアマネジャーやかかりつけ医とも情報を共有しながら進めましょう。

また、これらの用具を導入する際は、本人の心理的な負担にも配慮することが大切です。「監視されている」と感じさせないよう、さりげない形で導入する工夫や、本人への丁寧な説明も検討してみてください。家族だけで判断せず、専門職に相談しながら進めましょう。

実物を確認してから決めるのが安心です。

迷ったら遠慮なく相談してください。

複数の候補を比較する時間を惜しまないことが、長く安心して使い続けられる組み合わせにつながります。

実物を確認してから決めるのが安心です。

05家族の見守りとの役割分担

福祉用具は、家族の見守りを完全に代替するものではなく、負担を軽減する補助的な役割を果たします。

福祉用具でカバーできる範囲

夜間の異変への気づき、特定の場所への出入りの検知など、常時の見守りが難しい場面での補助です。

家族・専門職による見守り

実際の対応、日中の見守り、コミュニケーションを通じた安心感の提供は、用具では代替できません。

地域資源の活用

認知症カフェ、見守りネットワークなど、地域の資源を活用することも、家族の負担軽減につながります。ケアマネジャーに、地域で利用できる資源について相談してみましょう。

福祉用具と人による見守りを適切に組み合わせることで、家族の負担を減らしながら、認知症の方の安全を支えることができます。一人で抱え込まず、チームで取り組む視点が大切です。

こうした役割分担を意識することで、家族が「すべてを一人で背負わなければ」というプレッシャーから解放され、無理なく介護を続けやすくなります。頼れる先を複数持つことが、長期的な安心につながります。

また、家族自身の心身の健康を保つことも、長期的な介護を続けるうえで欠かせない視点です。介護者自身が疲弊してしまわないよう、レスパイトケア(介護者の休息のためのサービス)の利用も検討してみてください。ケアマネジャーに相談すれば、適切なサービスを紹介してもらえます。

お気軽にご相談ください。

一人で抱え込まず、まず相談してみてください。

困ったときは一人で悩まず相談を。

遠慮は不要です。

06軽度者への給付制限との関係

認知症老人徘徊感知機器は、要支援1・要支援2、要介護1の方には、原則として貸与の対象外とされています。ただし、主治医の医学的な所見にもとづき、必要性が認められる場合には、例外的に貸与が認められる例外給付という仕組みがあります。

例外給付の進め方

  1. 主治医に、認知症の状態や、徘徊のリスクについて相談する
  2. 医学的な所見をケアマネジャーに伝える
  3. ケアマネジャーが市区町村に必要性を確認し、認められれば利用可能になる

認知症の診断や進行度は、本人や家族だけで判断が難しい場合も多くあります。気になる変化があれば、まずは主治医や地域包括支援センターに相談することをおすすめします。詳しくは、関連記事の軽度者への給付制限のガイドもあわせてご覧ください。

認知症の進行に伴う行動の変化は、日によって、あるいは時間帯によっても変わることがあります。継続的な観察記録を残しておくと、主治医への相談や、例外給付の申請の際に役立つことがあります。

また、認知症の診断名や重症度によって、給付制限の扱いが変わる場合もあります。個別の状況については、ケアマネジャーや主治医に具体的に確認することをおすすめします。制度の詳細は変更されることもあるため、最新の情報を確認しながら進めましょう。

分からないことは遠慮なく質問してください。

家族と一緒に相談の場に同席することも、安心につながります。

丁寧な確認が、後々の安心につながります。

お気軽にご相談ください。

遠慮なく相談してください。

07介護保険の対象になるかの確認方法

認知症老人徘徊感知機器は、要介護2以上であれば原則として福祉用具貸与の対象です。要支援1・要支援2、要介護1の方は、例外給付の手続きが必要です。

確認の進め方

  1. ケアマネジャーに、認知症の状態や生活の中での困りごとを具体的に伝える
  2. 福祉用具専門相談員のアセスメントを受け、必要な用具を検討する
  3. ケアプランに位置づけたうえで、貸与を進める

費用の仕組み

月々のレンタル料に対して1〜3割の自己負担です。具体的な金額は商品や地域によって異なるため、事業所の見積りで確認してください。

こうした確認を丁寧に行うことが、結果として本人と家族に合った対策を見つける近道になります。分からないことがあれば、遠慮なく専門職に質問してください。

また、要介護度が変化した場合や、状態が急速に進行した場合でも、可能な限りアセスメントの手順を省略せず、実際の状況に合った用具を選ぶことが、その後の安定した生活につながります。焦らず、専門職と一緒に検討しましょう。

見積りの内容に不明な点があれば、遠慮なく質問してください。丁寧な確認が、後々の安心につながります。家族と一緒に相談の場に同席することもおすすめします。

無理のない範囲で、着実に対策を進めていきましょう。

見積りの内容に不明な点があれば、遠慮なく質問してください。

家族と一緒に相談の場に同席することも、安心につながります。

遠慮なく質問してください。

分からないことは、その場で確認する習慣をつけましょう。

08まとめ——用具は「気づきを助ける道具」として位置づける

認知症の方の安全を考えるときのポイントを整理します。

徘徊感知機器の役割と限界

  • 気づきを早める道具であり、外出そのものを防ぐものではない

住環境の整え方

  • 動線のシンプル化、危険物の管理、手すり・スロープの活用、照明の確保

他の福祉用具との組み合わせ

  • 特殊寝台、手すり、車いす・歩行器など、身体機能の状態に応じて組み合わせる

家族の見守りとの役割分担

  • 福祉用具は補助的な役割。実際の対応は家族・専門職・地域資源と連携する

認知症の方の安全対策は、福祉用具だけで完結するものではなく、住環境の整備や、家族・専門職・地域による見守りを組み合わせた総合的な取り組みが大切です。まずはケアマネジャーや地域包括支援センターに、具体的な困りごとを伝えるところから始めてみてください。介護ようひんさーちでは、住所から営業エリアに対応した事業所を絞り込み、関連する福祉用具の取扱いで比較できます。

認知症の方の安全を考えることは、本人の尊厳を守りながら、家族の負担も軽減する、バランスの取れた視点が求められるテーマです。専門職と一緒に、無理のない対策を続けていきましょう。

一つずつ、無理なく取り組んでいきましょう。介護ようひんさーちを、その第一歩に役立ててください。

困ったときは一人で悩まず、身近な専門職に相談してみてください。

専門職と一緒に、無理のない対策を続けていきましょう。

無理のない選択を心がけてください。

FAQ

このガイドのよくある質問

いいえ、徘徊感知機器は外出そのものを物理的に防ぐものではありません。特定の場所を通過したり離れたりしたことをセンサーで検知し、家族の端末などに通知することで、気づきを早める役割を果たします。通知を受けたあとの実際の対応は、家族や介助者が行う必要があります。過信せず、他の見守り体制と組み合わせて活用することが大切です。
要支援1・要支援2、要介護1の方は、原則として貸与の対象外です。ただし、主治医の医学的な所見にもとづき、徘徊のリスクなど必要性が認められる場合には、例外給付という仕組みで利用できることがあります。認知症の診断や進行度の判断は難しいことも多いため、気になる変化があれば、まずは主治医や地域包括支援センターに相談することをおすすめします。
動線をシンプルにする、危険物を適切に管理する、十分な照明を確保するといった住環境の整備が有効です。また、認知症カフェや見守りネットワークなど、地域の資源を活用することも、家族の負担軽減につながります。福祉用具は補助的な役割にとどまるため、人による見守りや地域資源と組み合わせて、総合的に対策を考えることをおすすめします。
一人で抱え込まず、まずはケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してください。福祉用具の活用に加えて、デイサービスやショートステイなどの介護サービス、地域の見守りネットワークなど、複数の資源を組み合わせることで、家族の負担を軽減できます。介護は一人で背負うものではなく、チームで取り組むものだという意識を持つことが大切です。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

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