座った状態から立ち上がる力がある程度残っているものの、ひとりでの立ち上がりや、立った状態での移動には不安がある——そんな段階で検討されるのが立ち上がり補助用具です。スタンディングリフトや立ち上がり補助いすなどが代表的で、本人がある程度の立位(立った姿勢)をとる力を活かしながら、介助者の負担を軽くする役割を持ちます。
移乗ボードが「座ったまま滑らせる」、移動用リフトが「機械で持ち上げる」のに対し、立ち上がり補助用具は「立つ動作を支える」という、また異なるアプローチです。本人の残っている力を活かせるため、機能の維持という観点からも意味のある選択肢になり得ます。
ただし、この用具も適性の見極めが重要です。立位を保つ力、体幹の安定性、判断力などが一定程度必要になるため、誰にでも合うわけではありません。
この記事では、立ち上がり補助用具の種類、適性の考え方、他の移乗用具との使い分け、安全に使うための注意点を整理します。「まだ立てるけれど、不安がある」という段階の方は、この用具が選択肢になるかどうか、専門職と一緒に検討する材料にしてください。
福祉用具の中でも、この品目は「できることを支える」性格が特に強いものです。困りごとを解決するだけでなく、本人の意欲や自立心を尊重する選び方を意識してみてください。
本人の意欲を尊重しながら、安全な選択を専門職と一緒に見つけていきましょう。

