車いすは、福祉用具の中でも商品バリエーションが特に豊富な品目です。自走式、介助式、電動、モジュール型、リクライニング——カタログを開くと種類の多さに圧倒され、「結局どれがいいの?」と途方に暮れてしまう方が少なくありません。
この記事では、その迷いを解くための思考の順番をお伝えします。結論から言えば、車いす選びは次の3つの問いに答えることで、候補が自然に絞り込まれていきます。
- 誰がこぐ(動かす)のか?——本人か、介助者か、モーターか
- どこで使うのか?——屋内か、屋外か、その両方か
- どのくらい座るのか?——移動の道具か、長時間を過ごす場所か
この3つは、専門職が選定のときに必ず確認する基本の軸でもあります。つまり、この問いへの答えを自分の言葉で持っておけば、福祉用具専門相談員との相談が一気に具体的になり、提案の精度も上がるのです。
先にお断りしておくと、この記事は「この商品がおすすめ」というランキングではありません。車いすの正解は体格・状態・住環境で変わるため、最終的な選定は専門相談員のアセスメント(体と住環境の確認)と試用を経て行うのが大前提です。この記事の役割は、その相談の場であなたが「自分の希望と条件を語れる」ようになること。それでは、3つの問いを順番に見ていきましょう。
なお、介護保険での借り方・費用・要介護度の条件は、別ガイド「車いすをレンタルするときの確認ポイント」で解説しています。
この記事は「型番を選ぶ」ためのものではなく、「相談で何を言葉にすべきか」を整理するためのものです。読み終えたら、あなたの家族の状況を3つの問いに当てはめてみてください。

