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福祉用具の品目別の選び方——移動・寝室・入浴・移乗の4グループと状態別の考え方を表すイラスト品目別の選び方

福祉用具の品目別の選び方——移動・寝室・入浴・移乗の4グループと状態別の考え方

Published
作成日: 2026年8月4日
Updated
最終更新日: 2026年8月4日

福祉用具を品目別に選ぶときの全体像を整理した入口ガイド。移動・寝室・入浴/排泄・移乗の4つの生活場面グループと、床ずれ・転倒・認知症・片麻痺など状態別の視点から「何を確認して選ぶか」をまとめ、各品目の詳しいガイドへ案内します。

01品目別の選び方は「4つの生活場面+状態別」で整理すると迷わない

介護保険で使える福祉用具は、貸与13種目・販売6種目と幅広く、そこからさらに商品単位で選択肢が分かれます。品目名を1つずつ調べていくと、途中で「結局うちには何が必要なのか」がわからなくなりがちです。

福祉用具の品目別の選び方の全体像。移動・寝室・入浴/排泄・移乗の4つの生活場面グループと、状態・場面から考える横断の視点を整理した図

この記事では、品目を4つの生活場面グループに整理して案内します。

  1. 移動を支える用具(杖・歩行器・歩行車・車いす)
  2. 寝る環境を整える用具(特殊寝台=介護ベッドと付属品)
  3. 入浴・排泄を支える用具(シャワーチェア・入浴台・ポータブルトイレなど)
  4. 移乗・立ち上がりを支える用具(移動用リフト・移乗ボードなど)

さらに、品目からではなく状態・場面から考える視点(床ずれ・転倒・認知症・片麻痺・退院前など)も用意しました。「どの品目が必要か自体がまだ決まっていない」段階では、こちらから読むほうが早く答えに近づけます。

各グループの節では、選ぶときの考え方の要点と、品目ごとの詳しいガイドへのリンクを載せています。この記事を目次代わりにして、関係しそうなグループから読み進めてください。なお、どの品目がどの区分(貸与・販売・選択制)に当たるかの一覧は対象品目一覧のガイドで確認できます。

02移動を支える用具の選び方——杖・歩行器・歩行車・車いす

移動を支える用具は、本人がどこまで自分の足で歩けるかを軸に、杖→歩行器・歩行車→車いすの順で候補が変わっていきます。

は、歩く力は保たれているものの、ふらつきが気になり始めた段階の選択肢です。一本杖・多点杖などの種類と握りの合わせ方は杖の種類と選び方で、接地部分が複数に分かれた多点杖の詳細は多点杖の確認ポイントで解説しています。

歩行器・歩行車は、両手で支えながら歩きたい段階の選択肢です。固定式・交互式・車輪付きの違いは歩行器の確認ポイント、屋外での歩行を想定した車輪付きタイプは歩行車の確認ポイントにまとめています。

車いすは、歩行での移動が難しくなってきた段階、あるいは長い距離の移動を補いたい場面の選択肢です。自走式・介助式などタイプの違いと納品までの流れは車いすをレンタルするときの確認ポイント、候補の絞り込み方は車いすの選び方、姿勢保持が必要な方はリクライニング車いす、外出範囲を広げたい方は電動車いすのガイドが参考になります。

このグループで大切なのは、今の状態に合わせすぎないことです。状態は変わっていくため、「半年後も同じ用具でよいか」を福祉用具専門相談員に相談しながら、レンタルの強みである交換のしやすさを前提に選ぶのがおすすめです。

03寝る環境を整える用具の選び方——介護ベッドと付属品

寝る環境のグループは、特殊寝台(介護ベッド)を本体として、付属品を組み合わせて完成させるという考え方で選びます。

中心になるのは特殊寝台です。背上げ・高さ調整などの機能が、起き上がりや立ち上がりの動作を支えます。本体のタイプと導入時の確認事項は特殊寝台をレンタルするときの確認ポイントにまとめています。

本体が決まったら、付属品を検討します。マットレスは寝心地と体圧分散のバランスをどう取るかがポイントで、介護ベッド用マットレスの選び方で詳しく解説しています。ベッド柵・サイドレールは転落防止に役立つ一方で、隙間への挟み込み事故への注意も必要な用具です。選び方と安全確認はベッド柵・サイドレールの確認ポイントを参照してください。ベッド上で食事や読書をする時間が長い方は、介護ベッド用テーブルも選択肢になります。

このグループで注意したいのは、要支援1・2および要介護1の方は特殊寝台が原則対象外という制度上の扱いです(例外給付の仕組みがあります)。該当する方は軽度者の確認ポイントを先に読んでおくと、相談がスムーズになります。

また、ベッドは福祉用具の中でも設置スペースを大きく使う品目です。置き場所と介助スペースの考え方は、住環境ガイドの介護ベッドを置く部屋の考え方で確認できます。

04入浴・排泄を支える用具の選び方——肌に触れる品目は購入が基本

入浴・排泄のグループは、直接肌に触れる品目が多いため、レンタルではなく特定福祉用具販売(購入)の対象が中心になるのが特徴です。購入は買い直しがしにくいぶん、選ぶ前の確認がより重要になります。

入浴まわりでは、洗い場での立ち座りと座位を支えるシャワーチェア、浴槽をまたぐ動作を支える入浴台・バスボードが代表的な品目です。浴槽内の立ち座りが大きな負担になっている場合は、浴槽用リフトという選択肢もあります。購入全体の流れと保険給付の条件は入浴補助用具・腰掛便座を購入するときの確認ポイントにまとめています。

排泄まわりでは、寝室での夜間の排泄を支えるポータブルトイレと、和式便器の上に置く据置式便座や補高便座を含む腰掛便座が中心です。

このグループで失敗を減らすコツは、設置場所の寸法を測ってから相談することです。浴室の洗い場の幅、浴槽の高さ、トイレの広さによって、置ける商品が変わります。あわせて、実物を試せるか(デモ・試用)を事業所に確認しましょう。浴室・トイレという限られた空間で複数の用具を組み合わせる考え方は、浴室での確認ポイントトイレでの確認ポイントも参考になります。

05移乗・立ち上がりを支える用具の選び方——介助の負担を減らす視点

移乗(ベッドから車いすへ、車いすからトイレへ、といった乗り移り)と立ち上がりのグループは、本人の残っている力と、介助する家族の負担のバランスで選ぶのがポイントです。

「まだ自分で立つ力がある」段階では、その力を活かす用具から検討します。手すりにつかまって立つ動作を支える立ち上がり補助用具が代表的です。立つ力はあるものの座ったまま移りたい場面では、滑らせて移る介助を支える移乗ボードが候補になります。

抱え上げる介助が続いて家族の腰への負担が大きい場合は、移動用リフトを検討します。リフトは本体が貸与、体に触れるつり具が販売と区分が分かれる品目で、設置方式にも種類があるため、導入前の確認事項が多い用具です。必ず福祉用具専門相談員と一緒に、住まいと介助の状況に合うかを確認してください。

このグループは「本人のための用具」というより、介護を続けるための環境づくりという側面が強いのが特徴です。介助の負担を感じ始めた段階で早めに相談するほど選択肢が広がります。家族の負担という視点からの全体的な用具選びは、家族介護者の負担を減らす福祉用具の選び方にまとめています。

06状態・場面から選ぶ——床ずれ・転倒・認知症・片麻痺・退院前

「品目名はわからないが、困りごとや状態ははっきりしている」場合は、状態・場面から入るほうが選びやすくなります。品目別の詳しいガイドのうち、状態・場面を切り口にしたものを紹介します。

状態別のガイドを読んだうえで品目の見当がついたら、前の節で紹介した品目別ガイドで具体的な選び方を確認する、という二段構えで読むのがおすすめです。

07どの品目にも共通する5つの確認ポイント

品目ごとの詳細はそれぞれのガイドに譲りますが、どの品目を選ぶときにも共通する確認ポイントが5つあります。

(1)その品目は貸与・販売・選択制のどれか。区分によって、費用の流れも手続きも変わります。一覧は対象品目一覧のガイドで確認できます。

(2)要介護度で原則対象外になっていないか。車いすや特殊寝台などは、要支援1・2および要介護1の方は原則対象外です(例外給付の仕組みがあります)。詳しくは軽度者の確認ポイントへ。

(3)商品単位で保険給付の対象か。種目として対象でも、個々の商品が対象かは商品ごとに決まっています。事業所への確認が最も確実です。

(4)試せるか。サイズや操作感の相性は、カタログだけでは判断しきれません。デモ機や試用期間の有無を事業所に確認しましょう。

(5)納品後の調整・点検の体制。福祉用具は「借りて終わり・買って終わり」ではなく、体に合わせた調整と定期的な点検が続きます。訪問対応の体制も選ぶ基準に含めてください。

この5つを押さえたうえで品目別ガイドを読むと、「自分の場合はどうか」という視点で確認事項を絞り込めます。迷ったときに立ち返るチェックリストとして使ってください。

08品目の見当がついたら——専門職への相談と事業所探し

品目別のガイドで見当をつけることは大切ですが、最終的な選定は福祉用具専門相談員・ケアマネジャーへの相談とセットで進めてください。同じ品目でも、体格・住まい・介助の状況によって合う商品は変わります。ガイドで得た知識は「相談の質を上げる材料」として使うのが、この記事の想定する使い方です。

相談の場では、品目名の指定よりも「いつ・どこで・どの動作に困っているか」を伝えるほうが、専門職は品目の組み合わせまで含めて提案しやすくなります。そのうえで、「このガイドを読んで◯◯が候補かと思ったのですが、うちの場合はどうでしょうか」と聞けば、見当のずれも含めて確認できます。

相談先の事業所を探すときの手順は3つです。(1)指定の確認:貸与品目なら福祉用具貸与、販売品目なら特定福祉用具販売の指定を受けた事業所が対象です。(2)営業エリアの確認:納品・調整・点検で自宅への訪問が発生するため、自宅住所が営業エリアに入っているかが重要です。(3)取扱い品目の確認:検討中の品目を扱っているか、問い合わせ時に確認しましょう。

介護ようひんさーちでは、住所・取扱い品目・指定の有無を組み合わせて事業所を検索できます。品目の見当がついたら、お住まいの地域で相談できる事業所を探してみてください。利用開始までの全体の流れは利用までの流れのガイドで確認できます。

FAQ

このガイドのよくある質問

品目名から入るのではなく、困っている生活場面から入るのがおすすめです。移動・寝る環境・入浴/排泄・移乗の4グループのうち、いま一番困っている場面のガイドから読んでください。困りごとが複数ある場合や、そもそも何に困っているかの整理がついていない場合は、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に生活の様子を伝えると、品目の組み合わせまで含めて提案してもらえます。
ガイドは「何を確認して選ぶか」の考え方を整理するためのもので、商品の決定は福祉用具専門相談員との相談を前提にしています。同じ品目でも体格・住まい・介助状況によって合う商品は変わり、商品単位で保険給付の対象かどうかも異なります。ガイドで見当をつけてから相談すると、提案の内容を理解しやすくなり、質問も具体的にできるようになります。
要支援1・2および要介護1の方は、車いす・特殊寝台・床ずれ防止用具など一部の品目が原則として保険給付の対象外です。ただし、状態によって必要性が認められる場合の例外給付の仕組みがあります。自己判断であきらめず、ケアマネジャーに例外給付の可能性を確認してください。要支援から使える手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえは、早い段階から検討できる品目です。
借りて使う福祉用具貸与(13種目)と、買って使う特定福祉用具販売(6種目)に分かれており、ポータブルトイレや入浴補助用具のように直接肌に触れる品目は販売の対象です。また2024年4月からは、固定用スロープ・歩行器(歩行車を除く)・単点杖(松葉づえを除く)・多点杖の4品目で貸与と販売を選べる選択制が始まりました。どの品目がどの区分かは対象品目一覧のガイドで確認できます。
まず品目別の詳しいガイドで確認ポイントを整理し、次にケアマネジャーまたは福祉用具専門相談員に相談してください。介護保険を使う場合はケアプランへの位置づけが必要です。並行して、その品目を扱う指定事業所がお住まいの営業エリアにあるかを確認しておくと、相談から納品までがスムーズに進みます。介護ようひんさーちでは住所と品目を組み合わせて事業所を検索できます。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

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